意外にもデビューまではミックステープを4作も発表
楽曲を提供したChristopher Maurice Brown(クリス・ブラウン)のアルバム「F.A.M.E.」がグラミー賞を受賞して、一躍有名人となったEric Bellinger(エリック・ベリンジャー:以下エリック)だが、それまでの活動はミックステープの制作が主だったという。現在の音楽業界が、これまでと比べるとかなりシビアになってきていることを感じていたこともあり、まずは自らの作品を広めるために取られた手段が、’80s〜’90sに爆破的に広まっていたミックステープの制作だった。
鮮烈なデビューの裏で地道な活動を続けていたエリックだが、それはBobby Day(ボビー・デイ)を祖父に持つという音楽一家で育ったこともあり、早くから音楽に親しみのある環境にいたからこそ、その道の華やかさと同時に、厳しさも感じていたからこその活動だったといえる。
1stアルバムの発表までに「BornⅡSing」シリーズなど合計4作品のミックステープを制作してきたエリックだが、その時点で彼の才能は開花しはじめており、業界内をはじめR&Bファンの間では話題になっていた。その後、R&Bの人気サイトの「This is RNB」にて、”Brightest Hope Artist”(ブライテスト・ホープ・アーテイスト)としてピックされ、さらにその知名度を上げていった。
今回はLEXANIのファクトリーで撮影を敢行。用意されたクルマは、LEXANI MOTOR CARSの現行エスカレードに、ベントレー、ランボルギーニの3台。すでに貫禄十分なエリックは、この三台にも見事にマッチしたポテンシャルを発揮してくれた。
3月1日にロサンゼルス・コンベンションセンターで開催された"DUB SHOW TOUR 2015"のLEXANIブースにも、サポーターとして駆けつけてくれたEric Bellinger。手にしているのは、本国のLEXANI MAGAZINEだ。
ファッションセンスもクールな彼らしく、LEXANI LZ-105 Custom Finishedのカラーに合わせて、ナイキはAIR MAX 90 HYP PREMIUMをチョイス。撮影のこの日に間に合わせたもので、撮影時のテンションもMAXだったようだ。本人のインスタグラムでも、この時のナイキについて触れた写真がアップされている。
NEW RELEASE "THE REBIRTH"
豪華なゲスト陣が参加したデビュー・アルバム
デビューアルバム「The ReBirth」は、米インディチャートでトップ3入りした話題作。これまでの地道な活動で楽曲を提供してきた経験で、数多くのアーティストと信頼関係を築いてきており、デビューアルバムながらも、Usher(アッシャー)をはじめ、Christina Milian(クリスティーナ・ミリアン)、Hit-Boy(ヒット・ボーイ)、Mann(マン)、Problem(プロブレム)、Midi Mafia(ミディ・マフィア)などの豪華ゲストが多数参加。制作陣も有名どころが名を連ねており、この時点ですでに大物の貫禄すら感じられる作品に仕上がっている。
Eric Bellinger 「The ReBirth」
Eric Bellinger - Photoshoot Behind The Scenes x LF Wheels
Kris Kross(クリス・クロス)の「Jump」やJanet Jacksonの「I get Lonely」、2 Pacの「Do for Love」など、楽曲の仕上がりも非常に素晴らしい。これまで発表してきた楽曲も多数収録した内容になっており、Tank(タンク)との共演“Club Lights”やChristina Millian(クリスティーナ・ミリアン)が参加したスロウジャム「Ride It」から「ASAP」、「NUDE」、「So Good」など、誰もが一度は聞いたことはある内容を収録した、非常に濃い内容となっている。
Hip HopからR&Bまで、幅広い要素を綺麗にまとめあげた作品は、エリックならではの仕上がりだ。その中で、ちょっと個人的に気に入ったのが、透明感のあるサウンドに奥行きのあるエリックとクリスティーナ・ミリアンが絡む「Ride It」。深夜から夜明けのクルージングに最適な楽曲で、いつもよりもボリュームを上げ気味でローテーションさせて、環状線を何周も走りたいと感じさせてくれる。この楽曲などは、例えばイベント終わりで帰りの高速道路を走りながら、気持ちをクールダウンさせるためにも非常に向いていると思うが、読者の皆様はいかがだろうか。
その作品の中で特に耳に心地よく感じられるのが、’90sのネタが取り入れられているあたり。’90年代は世界中でブラック・ミュージックが音楽シーンを圧巻していた時代だったこともあり、この時代にブラック・ミュージックに慣れ親しんだ人は、誰もが一節を聞いただけですぐに彼の楽曲に馴染めると思う。まさしく現代のR&Bのサウンドだが、とても幅広い層に支持されているのはこのあたりのセンスが光っているからだろう。
ERIC BELLINGER - ASAP (Official Video)
The Underdogs(アンダードッグズ)、Ariana Grande(アリアナ・グランデ)らを手がけるHarmony “H-Money” Samuels(ハーモニー)、Eric Hudson(エリック・ハドソン)といった最強の制作布陣を敷いたデビューアルバム。
MAN OF LEXANI #7
L.A.出身で、祖父はJackson 5(ジャクソン・ファイブ)のソングライターとして名を馳せたBobby Day(ボビー・デイ)で、自身のデビュー前にも、Christopher Maurice Brown(クリス・ブラウン)や、Usher(アッシャー)などを中心に様々なヒット曲を提供。‘14年に満を持してアルバムを発表したばかりの、今ノリに乗っているR&B界の大物シンガー・ソングライター。
エリック・ベリンジャー
Singer-Songwriter
Eric Bellinger