オルタナティブ・メタルのトップランナー「コーン」は昨年、通算11枚目のアルバム「パラダイム・シフト」を発売。大盛況のうちに、世界ツアーも今夏終了した。

　オルタナティブと言いながら、コーンのデビューアルバム発売は1994年になる（バンド結成は92年）ので、すでにキャリア20年以上。今夏、終了したツアーにはオリジナルメンバーのギタリスト、ヘッドが再加入したというのがファンには話題になったところ。

様式美のヘビーメタルとは一味違う、新しい音…というのが登場したころのコーンのウリだったのだけれど、もはやレジェンドの仲間入りだ。

　コーンのフロントマンはヴォーカルのジョナサン・デイヴィス。父親からの苛烈な虐待（性的虐待を含む）、学校での凄惨なイジメといった暗い過去を背景に持つジョナサン・デイヴィスの歌は情念的だ。歌詞は暗く重く、誰かを告発したりする内容のものが多い。

ちなみにKORNはバンドとしてより低音を再生するためにマンキーが持つギターも通常より１本多い７弦なのだ。

ところで、フィールディはヒップホップの影響も大きく受けていて、バンドのPVにはスヌープ・ドッグ、リル・ジョン、イグジビットなどが出演。自身もフィールディーズ・ドリームスというグループ名で「ロックンロール・ギャングスタ」というアルバムを2002年に出している。アルバムはドクタードレ風の西海岸ヒップホップで、ラテンフレーバーも少し入ったトレンディなものだった。

が、シングルカットになった「ベイビー・ヒュー・ヘフ」はヴィレッジヴォイス（ちょっと鼻につく編集方針のきどった雑誌）が2009年に掲載した2000年代のワーストソング50の中の10位に入る、など評価は高くなかったようだ。